こんにちは。Omochimamekoです。
今回は『子どもが自分の身を守るために』をシリーズで書きたいと思います。もちろん、危険な目に合わないことが第一です。“危険な目に合わない為にはどういったことを注意すればいいのか”そして“万が一危険な場面に出会ったときどうするか”は、お子さんと一緒に考えていかなくてはなりません。伝え方も含めながら書いていきたいと思います。
防犯対策、いつから始めていったらいいの?
結果から言うと、一人で行動するようになる小学生からではなく、未就学児から伝えていくことをオススメします。私は保育士時代、1、2歳児のお子さんに対しても絵本や紙芝居で防犯の読み聞かせを行なってきました。勿論この時期は“大人がしっかり守っていく時期”ではあります。しかしながら、“わからないからまだ早い”ではないのです。小さな意識づけの積み重ねが後々大事になってくるのです。
防犯対策、何から始めたら良いの?
小さなお子さんであれば、迷うところですよね。必要以上に恐怖心を掻き立ててしまう可能性もあります。1,2歳児であれば、日頃から話して聞かせるというよりは、“親が行動で示す”“絵本や紙芝居での読み聞かせをする”“防犯の日など特定の日に話して聞かせる”といいかもしれません。
“親が行動で示す”というのは、お子さんと一緒に行動している時って周囲に注意を払うなど危機管理していますよね。
例えば、道で人とすれ違う時にはお子さんから一定の距離を保ったり、「あっちから自転車が来ているね」「車がずっと停まっているけれどどうしたんだろうね」等と声を掛けたり。これは、相手を不審者として疑っているというわけではなくても意識するところですよね。周囲に注意を払ったり意識することは、結果として身を守ることにもつながるのです。自然と当たり前に身に付かせていくことは大事だと思います。
3歳以上になれば、少しずつ身の回りの危険などわかるようになってきますので、具体化してお子さんと話し合っていくと良いと思います。
未就学児期にどんな防犯対策を伝えていくか
まず初めに、自分のお子さんの『性格』『体格』『運動能力』を見極めてください。これを一番適切にできるのは恐らく親御さんでしょう。いくら防犯対策を伝えても、“お子さんが実行できるかどうか”が肝になってきます。お子さんの特徴をよく捉えながら、以下のことを参考にしてみて下さい。
どこに守ってくれるような大人がいるかを日頃から伝えておく。
お子さんと一緒に散歩などに行きながら、『交番』『病院』『学校』『幼稚園や保育園』『スーパー』などの場所を確認しながら、何かあったら逃げ込めるようにしておきましょう。大人であればすぐに気が付く思考ですが、子どもであれば難しいです。未就学児期は大人と行動することが大前提ですが、この時期から伝えておくと就学してから思い出して行動する力に繋がっていくのです。
トイレには一人で行かない。
お子さんがちょっと大きくなってくるとレストランや商業施設のトイレでも物理的には自分で行けるようになります。しかし、行かせないでください。行かないように約束してください。トイレは死角になり危険です。
「ただいま!」の習慣を。
親と一緒に帰宅し、家に誰もいなくてもすることが大切です。就学してから誰もいない家に一人で帰宅したときにも継続してもらいましょう。「家に誰か他にいるかもしれない」と思わせることも防犯の一つです。
防犯ブザーの音、使い方や使う場面を知る。
これは保育園でも私はやっていました。実際に使うのは保育士でしたが、どんな音が出て、どうやったら音が出るのか、どんな時鳴らしたら良いのか、を知らせておきましょう。音が苦手で鳴らしたくないとなってしまっては困りものです。「なぜこんな音が鳴るのか」を知らせたり、「命には代えられない」ことを知らせたり、代替え案を考えるきっかけにもなります。電池の確認も兼ねてやってみましょう。
光で助けを求めるやり方なども知らせておくといいと思います。災害時だけでなく、どこかに閉じ込められた時などにも有効です。
“本当に困っている大人は子どもに相談してこない”ことを知らせる。
これも保育士時代に子ども達に話しました。3歳児さんには少し難しかったのですが、4,5歳児さんには多くの子に伝わりました。本来ならば他の大人に聞くはずです。どうしてもの時、よくも知らない子どもに助けを求めることは殆どないと思います。
“知らない人が自分の親や家族のことを知っている風に話すことはない”ことを伝える。
「お母さんが事故にあって病院にいるからおいで」など、大人でも一瞬「本当だったらどうしよう?」とドキッとしますよね。でも、子どもには特に、知らない人からそんな情報が直接入ることはまずないでしょう。まずその他の家族に連絡が行くとか、学校や園の先生に連絡が行くとかするはずです。知らない人なのに、名前だけで確実性を持って自分(子ども)に話しかけてくるのも不思議ですもんね。
また、「お母さんが○○(近く)にいるから連れてきてって頼まれたんだ」なども、絶対そんなことは頼まないよと伝えておきましょう。
“荷物は捨てて逃げなさい”と伝える。
荷物がないと走って逃げられる距離が変わってきます。子どもは物がなくなったらどうしようという思考になりがちなので、伝えておくといいと思います。凶器などがある場合は盾になることもあるので、難しいところではありますが。
両手を広げて触るくらいの距離に近づかない。
マナーとして人との距離感は大切ですが、やはり危機感を持って行動するという点でもとても重要です。すれ違いざまに何かできる距離より離れて行動できるようにしましょう。
大きな声を出して助けを求める時は「たすけてー!!」
「キャー!」「ワー!」と言いがちですが、これだと助けに回る側だと判断付きにくいですよね。事件性なのか、子ども同士の遊び声なのか。
よくニュースなどでも「キャーという声は聞こえたけど・・・」との話は出ますよね。逆に「たすけてー!と聞こえたので行って助けた、行くのは怖かったが110番した」という話も聞きます。
大きな声を出すには練習が必要です。大人だって怖い時声が出なかった・・・なんてことの方が多いです。知っている人ならまだしも、知らない人の時は特に声が出ませんよね。個人的には、やはり防犯ブザーとの併用かなと思います。
水着で隠れている部分は見せない、触らせない。
これは『プライベートゾーン』と呼ばれ、日頃から習慣づけていくことが大切だと思います。防犯の面からもそうですが、これは相手が誰であっても悪意がなくてもさせないことなので、しっかりと伝えていきましょう。
合言葉を決めておく。
もしも家に「友達の家に遊びに行ってから帰るって電話して」などと犯人に言われ時のために、“合言葉”を決めておくと良いです。日常の会話と混乱しないものや犯人が気が付かないものがおススメです。例えば“ママ→お母さん”のようにいつもと呼び方を変えるとか、“またね→バイバイ”と締めの言葉を変えるなどがあります。
子どもの防犯対策で大人が気を付けること
子どもに伝えていくだけでなく、大人も意識していけることはたくさんあります。
子どもの名前を人前で呼ばない。
これ、難しいんですよ。うっかり言っちゃって「あっ・・・」ってなることがまだあります。愛称呼び(ひろきくん→ひろくん)でもだいぶ避けられますが、念には念をということで、「おにいちゃん」「おねえちゃん」など名前と関連性のない呼び方がおススメです。
幼稚園、保育園への欠席の連絡は日頃から忘れない。
保育園で防犯訓練というのが認可園では義務付けられていると思います。学校でも同じことが言えます。その時でも絶対欠かさないのが人数チェック。「全員います」・・・本当に?
たまに連絡なしで欠席される方もいます。人は忘れちゃうこともあります。ですが、「○○さん、連絡なしで休むことあるからきっと休みだよね」と思われるのと「○○さんち、連絡なしで休むなんて珍しいね。何かあったのかな?」と思われるのでは大きく違います。普段から園とのやりとりをルーズにしないことが大切です。もし何か起きた時、欠席だと思っていたら実際は事件に巻き込まれていた・・・なんてことがあったら大変では済まされません。学校へは一人で登下校することもあるかもしれません。今からしっかり習慣づけておきましょう。
就学してからも積み重ねたい防犯対策
以上のことを引き続き行なっていくことが大切ですが、入学してから実際の場面を想定して積み重ねていきたい部分もあります。
エレベーターに一人で乗るときは知らない人と一緒に乗らない。
防犯カメラが設置されているとはいえ、危険な目に合ってからでは遅いのです。基本的には一人で乗ることもまだ避けた方が良いとは思いますが、自宅エレベーターなどどうしてもの時はこのことを伝えましょう。
留守番の時はインターホンや電話に出ない。
一昔前までは「いまお母さんがいないのでわかりません」などと返答していたころもありましたが、今はそれすらしない方がいいとされています。「家に一人なんだ」と思わせては危険だからです。一人じゃなくても、子どもだけの時は出なくてよいとした方が良いと思います。
施錠の大切さも未就学のうちから伝えておくと良いと思います。
少し離れている人の気配を察知できるようにする。
未就学の段階でも周囲に注意を向けることは取り組んでいくことは大事です。プラスして、離れている人にも意識ができるようになるといいですね。数百メートル先から目星をつけていることが多いので、『じっと見られている』『怪しい動きをしている』などにも気付けると身を守ることに繋がっていきます。
人の少ない場所には子どもだけで行かない。
人が少ない場所では助けが伝わりづらくなります。普段はそれなりに人がいても、時間帯によっては人気がなくなるところもあります。事前に子どもの行動範囲を親がしっかり把握してどんな場所なのかをチェックしておくと安心です。
もし「こっちにおいで」と手を引かれたら
声を出したり防犯ブザーを鳴らすことも大事ですが、その場でバタバタ動きを大きくしましょう。周囲が異常性に気付くことが多くなります。それに加えてお尻を地面につけると相手は引っ張りにくくなります。相手の足元やすねを蹴るなども有効です。相手がひるんだ時にさっと立ち上がれるようにする練習もしておきましょう。
まとめ:子どもの防犯は日々の伝え方が大切
本当なら絶対起きて欲しくない、起きてはならない出来事で考えたくもないことですが、“危機管理能力”“自分の身を守る術”は幼少期からしっかり身に付けていきたいところですね。 前述したように、すべてのお子さんに合っている、必ず防犯につなげられる、というわけではありません。まずは大人がしっかりとお子さんを守れるようにしていきましょう。
Omochimameko.
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